【 猫と暮らすための快適な家づくり 】
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作成者:JHPA事務局
猫が来るからには、安全で安心して猫と暮らせる室内の環境づくりが欠かせません。人が猫に遠慮する必要はありませんが、基本的な部屋の環境づくりはやってあげてください。
◆部屋に必要なもの・置き場所
〈猫の運動スペース〉
「室内飼い=運動不足になる」は間違いです。元々猫は広い縄張りを持つ動物ではありません。家の中だけでも十分に運動量を確保することができます。猫の祖先は、森林で暮らしていたと言われています。したがって、高い場所に上ったり、下りたりすることが大好きです。この上下の運動が大切です。室内を工夫して、段差や足場を作ってあげましょう。市販されているキャットタワーやタンスの上なども猫が登っていい場所を作ってあげると運動にもなりますし、そのうち自分のお気に入りの落ち着ける場所もできたりします。

〈猫のトイレ〉
猫は本能的に排泄時に見られることを嫌いますので、猫用トイレは人の出入りが激しい場所などは避けて、洗面所などに置くのが掃除の面などからもよいでしょう。もしも猫がトイレを使ってくれないとしたら、場所が落ち着かないのかもしれません。ただし、猫は変化を嫌うため、一度トイレの設置場所を決めたら可能な限り動かさないようにしましょう。

〈猫の爪とぎ〉
猫にとって、爪とぎはいろいろな意味を持っています。「薄い層になっている猫の爪の古い爪をはがして、新しい爪を出して常に爪を鋭利な状態にしている」、「足の裏から出ている臭いをつけて縄張りを示すマーキング」、「体のストレッチやストレス解消」などの意味があり、非常に重要です。布製、ダンボール製、縄を巻いたものなど、いろんなタイプの爪研ぎ器が市販されているので、試してみて、愛猫がもっとも好むものを探して下さい。
爪とぎをさせたくない場所には、ビニールシートやベニヤ板などでカバーしたり、場所を移動しましょう。また、猫が嫌がる臭い(柑橘系、ミント系、メンソール系など)のスプレーなどを、吹きかけておくのも効果的なようです。

◆猫にとって室内の危険な場所
〈ベランダ、窓〉
猫が誤って、ベランダから転落するという事故は少なくありません。普段からベランダには出さないようにするほうが賢明です。もし、日光浴などの理由で出す場合は、防護柵や防護ネットなどで対策を。窓からの転落も気をつけたいところです。窓を開けても、網戸は閉めておくと効果的です。ただし猫は網戸程度なら器用に開けてしまいますから、開けられないようなストッパーを付ける工夫をしてください。

〈ストーブ、コンロ、電気コード〉
コンロの周りは近づかないようにガードを取り付けたり、近づくたびにすぐに降ろしたりするなどをして対処しましょう。冬場のストーブも危険です。ガードなどを取り付けましょう。電気コードもかじると感電の危険があるので、テープを巻いたり、市販の保護カバーを取り付けて保護しましょう。

〈風呂場、トイレ、洗濯機〉
風呂場の水に近づいて、転落しておぼれてしまうという事故があります。浴室のドアは必ず閉めておくようにしましょう。トイレも同様です。子猫の場合はトイレでもおぼれる可能性があります。洗濯機も中に落ちたら成猫でも這い上がるのは難しいので、大変危険です。洗濯中や、水が張っている状態のときは、必ずふたを閉める習慣をつけましょう。

〈植木などの植物〉
植物の中には有害な毒素を持ったものが多く存在します。ひどい場合は、嘔吐や下痢や命の危険に陥ることもありますから、猫がそれら植物を誤って摂取することのないようにしてあげましょう。
・アジサイ
・キキョウ
・アマリリス
・ホオズキ
・キンポウゲ
・スイセン
・ヒガンバナ
・フクジュソウ
・スミレ
・スズラン
・ユリ
・チューリップ
・ヒヤシンス など

◆快適な家づくりのポイント
〈室温〉
猫は寒さが苦手な動物で、比較的暑さには強いと言われていますが、湿気は嫌いますから、日本の夏は猫にとっても辛いもの。真夏、真冬はともにエアコンなどで室温を調整してあげましょう。

〈掃除〉
抜け毛、排泄など室内で一緒に暮らすには、気を使わなくてはならないことがたくさんあります。まず、お互いに気持ちよく暮らすには、清潔な室内であることが一番です。抜け毛やトイレの掃除が行き届いていないと、ニオイの問題以外にもノミ、ダニやその他いろいろな病気の原因にもなりかねません。また、抜け毛は家電製品の故障の原因にもなります。

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